歯医者でセラミック治療と聞くと、ホワイトニングや歯を白く被せる審美治療を想像するでしょうか。歯科で使われる治療器材や材料はどんどん進化しており、現在使われるセラミックの種類には大きく分けて、「ガラス系」と「ジルコニア系」の2つがあります。
それぞれの特徴について、まずガラス系は透明感がありジルコニアは白っぽい感じと思っていてください。次に強度は、ガラスは歯と同程度でジルコニアは銀歯より頑丈です。そして、僕たちや歯科技工士さんが感じているセラミック系材料の一番のメリットは、なんといっても生体親和性と呼ばれる体との馴染みの良さです。
歯科材料なので当然お口の中で機能させていくのですが、歯茎や舌や頬の粘膜と常に触れるので、金属アレルギーなどの化学反応を引き起こさないこと、表面がツルッツルなので歯垢などのバイフィルム(細菌の膜)が付きにくいということが最も重要な性能と考えています。見た目が綺麗なことも大事ですが、医療者としてはこの生体親和性にこそメリットを感じています。
デメリットは治療費で、保険適用外なので市内の相場では詰め物で1本5万円前後、被せ物で10万円前後くらいになります。治療の時、奥歯で見えないから銀歯でいいやと考える方も多いと思いますが、磨きにくく汚れが溜まりやすいところにこそセラミック系材料という選択肢をおすすめします。
ご自身に合った材料の選択についてはかかりつけの歯科医にご相談ください。