前回はオーラルフレイルのチェックリストを紹介しました。ではなぜこんなにフレイルフレイル言うのか。そもそもフレイルとは虚弱と訳され、身体的・精神的・社会的に生きる力が弱っていっている状態のことです。
このフレイルは口のフレイル、つまりオーラルフレイルがきっかけとなって起こると言われています。これは前編のチェックリストにもあるように、歯が少なくなり、噛む力が弱くなると食べられる物が少なくなります。この時、摂取カロリーに注目がいきがちですが、実際には野菜や果物などビタミンやミネラル、そして肉類などのタンパク質摂取量が減ると言われています。
カロリーも大事ですが健康な体を作る基本はバランスの良い食事です。オーラルフレイルになると、よく噛めなかったり、飲み込みにくくなったりするので、食事のバランスが崩れ低栄養になり、さらに弱ってしまう負の循環に陥ってしまうのです。
人生100年時代と言われますが、長生きすることより、健康に生きることを目指した方が良いですよね。オーラルフレイルは、高齢者の方々だけの話ではありません。歯を失うと、その失った歯の機能を補うため他の歯に影響が及びます。
40代、50代は歯を失い始める年齢と言われています。安易に「他の歯で噛めるから大丈夫」と考えるのは健康長寿の大きなリスクになるので、時間を作ってでも歯科検診を受けることをオススメします。