Vol.29

高校生は歯科受診していない!?〈後編〉

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いきなり結論から申し上げると、高校生の皆様に定期検診と歯のクリーニングに行って頂きたいということです。しかし、それが簡単なことではないことはわかっています。

特に運動部に所属する生徒さん。僕自身、高校生の頃はテニス一筋で毎日の部活は忙しく、連休は遠征や合宿で全て消えていました。痛くもないのに病院に行くことの理解が得られるような環境ではなかった記憶があります。

さらに、高校生の頃はとにかくお腹が空いて間食も多くなりがちですし、部活中のスポーツドリンクや下校途中の買い食いなど、常に虫歯や歯肉炎のリスクに晒されています。今思うと、オーバーワークにならないようにコントロールするオフ日として部員一斉にかかりつけの歯科でメンテナンスを受ける日を設定してもいいんじゃないかと思うほどです。マスクな世の中になり、口元が隠れることで口腔ケアへの関心が鈍っているかもしれません。

今年、1年越しで学校歯科検診に行ってみると、2年前の時よりも歯石や磨き残しが多い生徒さんが増えた印象を受けました。多感な高校3年間、大切な時間を少しだけ口元にも向けて頂けたなら、その後の健やかな人生に貢献すること間違いなしです。セルフケアの観点からも、歯科医院で歯科衛生士さんにしっかり歯磨き指導をしてもらうことをぜひオススメします。