歯科治療で苦手なことと言えば、被せ物や詰め物を作るための型取りという人が多いのではないでしょうか。あの粘土のようなネットリした材料をお口の中に入れられて3〜4分耐える時間が苦手な方に朗報です。
このたび、デンツプライシロナ社製のプライムスキャンという口腔内スキャナーを導入しました。口腔内スキャナーとは、従来の粘土のような材料を使った型取りとは違い、小型カメラで口の中を連続撮影し、3D画像としてコンピュータ上で歯型を作成し、得られたデータを基に被せ物を製作するための機械です。
保険診療での銀歯などの被せ物や詰め物は、まだ従来の型取り方法で製作しなくてはいけないのが難点ですが、メリットがたくさんあります。
まずなんと言っても型取りの苦しさから解放されることです。楽に、速く、精度が高い治療ができるようになります。特にインプラント治療における型取りでは、プライムスキャンを使って土台や被せ物を作ると、従来の材料に比べて人為的な作業エラーが起こらないため、高い精度で治療を行うことができます。
ただし、型をとる歯の周りの歯茎が腫れていたり、出血があると必要なデータが得られなかったりするため、状態に合わせて最適な方法を選択する必要があります。とはいえ徐々に最新技術が身近になってきています。