歯科は、医科と違って内科や眼科、皮膚科、耳鼻科など細かく専門に分かれていないと思っている方も多いと思います。
矯正歯科は何となく一般的な歯科とは違う印象があるかと思いますが、実は歯科の世界にもたくさんの分野があるのです。
例えば、虫歯の治療に関する科や、歯周病の治療を専門とする科、噛み合わせや入れ歯に特化した科など細かく分かれているのです。そして、それぞれ最新の治療方法や、薬剤、器材などの研究成果を統合する組織である学会があり、歯医者は自分の専門性を考え各学会に所属します。また多くの学会では年に一度、所属する歯医者や歯科衛生士、関連業者が全国から一堂に会して研究や治療成果の発表を行い、最新の歯科医学の情報共有を行う年次総会があります。
皆さんも通院する医院の先生が「学会参加のため不在」という場面にあったことがあるかと思いますが、いわゆる学会参加というのはこのことです。
医療は日進月歩で進んでいくので、積極的に情報を取り入れていかないと、自分の知識や治療方法が古くなっている可能性があるのです。この数年はコロナの影響で現地開催が困難でしたが、先月は僕が所属する学会のうち2つの年次総会が2週連続で開催され、東京と福岡に行ってきました。大学の時にお世話になった教授とばったり会って意見交換できたり、普段は聞けない著名な先生同士のディスカッションを聞けたりと充実した時間になります。