皆さんはどのくらいの頻度で定期検診に通われていますか?当院では、それぞれのお口の状態に合わせて定期検診の頻度を提案しています。
上手に歯ブラシが出来ていて、キレイな状態が保たれている人は3〜4ヶ月、なかなか磨くのが難しく汚れが多く残ってしまっている人には1〜2ヶ月と短めの定期検診をお勧めしています。また、大きな治療の後は経過確認のために始めは短めの定期検診を行い、状態が良ければ期間を延ばすなどご本人と相談の上、無理のない範囲で「続けられる定期検診」を目指しています。
定期検診は、クリーニングやフッ素塗布などの予防処置を行う場ではありますが、ご本人に自覚症状が無い歯や歯茎、舌や頬の粘膜、入れ歯等の異常を早期発見することも大切な役目です。長く定期検診に通われていると、当然のように状態が良くこちらとしても安心して施術できるのですが、そこには注意が必要なのです。
担当歯科衛生士さんも人間なので、どうしても慣れがでてきてしまうもので、ずっと良い状態を見慣れてしまうと毎回今回も大丈夫だろうという目で検診を行ってしまうことがあるのです。このことを認知バイアスと呼び、「異常は無いという思い込み」で診査してしまい、これが原因となって診断エラーとなることが知られています。
次号では、この定期検診における認知バイアスに対する取り組みを紹介していきます。