CTというレントゲン検査を聞いたことはありますか?全身の病気を検査するためのレントゲン撮影のことなのですが、コンピュータを使ってデジタルで体の各器官を立体的に可視化し診断することができる装置です。
実は歯科治療にもこの技術が応用されていて、これまでの通常のレントゲン画像だけでは診断が難しい歯の根の炎症の大きさや、顎の骨の状態を詳しく診ることができて、正確な診断の手助けになります。
医科用CTとの違いは、検査の範囲をピンポイントに絞ることができるので、放射線被曝量が少なく時間も数十秒で終わるのが特徴です。これまでは親知らずの抜歯などがCT撮影の保険適用対象でしたが、この4月からは根の治療の際にも保険診療でCT検査が認められるようになったので、より負担が少なくデジタル技術の恩恵を受けられるようになっています。
また、インプラント治療の際には、予めインプラントを埋め込む部分の骨の形状をCTで確認し、詳細な手術シュミレーションを行うことで、より安全に治療を行うことができます。
歯科用CTの有効性はとても高く、今では日々の診療に無くてはならない存在ですが、それだけではなく立体画像をいろんな方向から見てもらえるので、診断結果や治療説明をよりわかりやすくお伝えできるようになりました。