Vol.39

子供の頃から歯周病予防

歯周病と聞くと、成人がかかる歯茎の病気というイメージがありませんか?歯周病の原因となっている歯周病菌は1種類だけではないのです。

単に歯周病菌と言っても、色々な特性を持つ菌種の集まり(バイオフィルム)で構成されています。最初に歯の表面にくっつく菌はそれほど毒性が高くない菌ですが、とにかくくっつきやすいという特徴があります。ツルツルの歯の表面にも簡単にくっつき、菌同士を結びつけるネバネバ物質であっという間に重なり厚くなってしまいます。

次にくっつく菌は、菌同士がより繁殖しやすいように栄養源を供給する菌です。こうしてお互いに助け合いながら菌はピラミッド構造で順に積み重なって増殖し、バイオフィルムが成熟します。そしてピラミッドの頂点に君臨するのが最凶の悪玉菌です。

この悪玉菌が暴れ出すと歯茎が炎症を起こすのですが、この悪玉菌は18歳以降にしか定着しないようなのです。詳しい理由はまだ判明していないのですが、顎と歯周組織の成長に関係しているという説があります。そして、大切なポイントは、この悪玉菌はそれ以前のピラミッド下層の菌たちがいないと活動できないということです。

つまり、子供の頃(18歳まで)にしっかり歯を磨いて、歯医者に定期検診に通って、菌の数を少なくできていれば、生涯の歯周病リスクを減らせることができるのです。歯周病菌をやっつけるため、歯磨きの達人、歯科衛生士さんに会いに来てください!